雌ライオンの子殺し

猫の仔殺しについての覚え書き
今日、5頭の子を育てている雌ライオンに密着した映像をたまたまテレビで観たのだけれど、カメラが最初に彼ら親子を捉えた時、5頭いるうちの2頭の子ライオンの顔面にひどい傷があった。現地のレンジャーの話では前日、この子ライオンたちが、バイソン(?違うなぁ、ああなんだっけ、名前を忘れました)に襲われたのだということだった。彼らにとって唯一の捕食者であるライオンを、子供のうちに、発見したら殺そうとするのだと言っていた。ふうん、そういうこともあるのかなぁ? と思ってみていたら、今度は若い雄の象が親子の隠れ住むブッシュに乱入してきて暴れ始めた。母ライオンが一頭づつ別の場所へ移動させるが3頭避難させたところで、象は去っていったけれど、残った2頭の子のうちの1頭が瀕死の重傷を負ってしまう。最初は舐めて子供を治そうと試みていた母親が、幾度かフレーメンを起こした後に、(回復の見込みがないと判断したのだとアナウンスが流れた)舐めるのを止めて、静かに瀕死の子の頭をくわえ込み、窒息させて殺した。頭を咥えて、子が死ぬまで約20分間だったとアナウンスが流れたけれど、母ライオンがじっと目をつぶったまま、子の頭を咥えて押さえ込んでいる映像が流れていた。息が絶えたのを確認すると、その場でゆっくりと母ライオンは我が子を食べてしまった。
「残っている子供たちの為に、この子の遺体を放置するわけにはいかないからです」
というアナウンスだった。子を食べ終えた母親は、今度は残ったもう1頭の子を探す。
結局その夜は見つけることができなかったけれど、翌日残りの一頭も見つけ出すことに成功するが、はぐれた1頭を、連れ帰って他の生き残った3頭と一緒にしようとはしなかった。
「子に象のニオイが着いていたからで、象のニオイがついていると、他のライオンから攻撃されるからだ」
というアナウンスだった。結局、その母ライオンは子供を2箇所で(3頭と1頭)同時に育児することになった
というところでハナシは終わっちゃったのだけれど、アナウンスされた「解釈」がどこまで「ホント」でどこまでが「都合よい誤解」なのかは判らないにしても、実際に子の頭を静かにくわえ込んで眼をつぶった母ライオンの表情も、その後、子を食べている母ライオンの表情も、何か「本能」によるシステムのスイッチが作動した結果の行動というよりは、非常に情感ある感じを受けてしまった。分けて育てている子ライオンについては、いずれニオイが取れれば兄弟達のところへ合流させるのか、もうずっとこのままなのかも、気になるところだし、他の雌ライオンに同じ境遇が起きた場合、他の雌ライオンも同じような行動をとるのか、もうちょっとこの先を取材してから放映してよーーー、気になるじゃないかーーー と不全感に苛まれるのであります。
by kyoko_fiddler | 2005-05-23 01:20 | ∟猫その他イキモノ | Trackback(4) | Comments(14)
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Commented by ひげ at 2005-05-23 01:34 x
はじめまして。
北海道に在住しているひげと申します。
ブログ歩きをしていて、こちらにたどり着きました。

このテレビ、子ども達と見てました。
子どもには理解しづらい光景のようでした。

迷子になった子ライオンをあきらめずに翌日、また探しに行く
母ライオンが、自らの子を殺し、食べる。
その決断を誰にも教えられず、自ら決める。

たしかに、この行動が偶然なのか、必然なのか、判断材料がもっとあったらすっきりしますよね。

ただ、きっとこのような映像が取れること自体が珍しく、類例を見出せない
可能性が高いのかもしれません。

まとまりがないですが、こちらの記事を読ませていただいた後の感想です。

では。

Commented by complex_cat at 2005-05-23 07:28
ライオンの母親による仔殺しは,既にいくつか研究報告があります。TVのものはみておりませんが,その論文をなぞったものと思われます。
自然科学番組の多くは,消化不良のものが多いです。ひょっとして海外のTVが制作したものでしょうか? そうなると監修をちゃんとやっていないと,ナレーションの翻訳とか,微妙な情報が欠損していて,こういう分野の話は,ウソは言っていないけどさっぱり分からない番組になる可能性もあります。
Commented by kyoko_fiddler at 2005-05-23 10:25
元のフィルムがどこのものか判りませんが、番組自体は日本の番組でした。動物○想天外です。
いずれにしても、観ていた限りでは母ライオンに逡巡している時間的余裕はないのだろうなと感じました。独自の判断なのか、システムされた行動なのかはどれだけ事例が集まったにしても推測の域は出ないのでしょうけれど…。
確かに、お子さんが観た場合、どう受け取るのかは判らないなぁと。
と、いうより、へぇ、ゴールデンタイムの番組で、こういう映像を(といっても、激しい殺戮ではなかったし、本当に静かに食べ始めたところしか写っていませんでしたが)流すんだなぁと ちょっと感心してみていたのですが、これを、各家庭で親御さんたちが、お子さん達にどう解説するのかを考えると、ちょっと…という気はしました。
Commented by complex_cat at 2005-05-23 16:25
動物から,人間に都合の良い教訓だけを読みとろうとすると,今の生態学の真実を知ればかなり混乱することは間違いないのですが,そういったものをどのように受け止めるべきなのか,理解するべきなのか,そのあたりをその番組で出来るとはあんまり思わないのです。日本の科学教育やそれを取り巻くマスコミも含めた環境についての課題だと思います。
Commented by kyoko_fiddler at 2005-05-23 17:19
子供のとき、もっと自分が幼いときに親に読んでもらった絵本「赤頭巾ちゃん」をひらいたら、最後のページに「おとうさん おかあさんへ」という薄い紙に小さい文字でびっしり書かれた教師用教科書にある「指導要項」みたいなアンチョコがついているのを発見したことがあります。いわゆるQ&Aみたいなものもついていました。曰く、「このあとオオカミはどうしたの?」と子供に訊かれたら、どう答えるべきか、とか。「絶対に『死んじゃった』と答えてはいけません」と書いてあったような記憶が。
最後のところは、オオカミさんも赤頭巾ちゃんたちに許してもらって仲良くみんなで暮らしましたとさ、と続きを作ってもいいでしょう と書いてありました。さすがに「なんだそりゃ?」と思ったのを覚えています。
Commented by kyoko_fiddler at 2005-05-23 17:23
…ひげさんは、お子さんたちに何とおっしゃいました?
Commented by kyoko_fiddler at 2005-05-23 17:35
先日寿府へ戻ったクララが、日本の総研勤務時代、非常時サバイバルのシュミレーションみたいなのをやったのだそうです。10人しか入れない核シェルターの前に100人の人間がいたら、どうやって10人選出するか、というようなシチュエーションだったということでしたが、Gataka という映画(実はわたし観てないんですが)そのものの結果が出たんだよ、とちょっと彼女はショックを受けていました。
要は、子供、老人、病人、非健常者からまっさきに遺棄し、生殖年齢に達した、健康な個体だけを残すという「非情な」答えだったそうです。「まぁ現実に頭では納得するけど、ちょっとげっそりだよぉ」と言っていました。
Commented by ひげ at 2005-05-23 21:48 x
kyokoさんへ

特に自分のコメントはつけませんでした。
ただ、もう一度ナレーションが言ったことを
ゆっくりとわかりやすく「テレビではこういってたんだよ。」
と伝えました。

本当のところが自分でわからないことは、
大きくなったときに自分で理解できるように、
客観的な事実のみを伝えるようにしています。
うちの子がそんなときは「じゃあ、~という意味なんだね?」
と聞いてくるので、
「そうかもしれないね、でも、本当のところは今はわからないんだよ。」
と答えます。

お答えになっているでしょうか?

では。
Commented by 葉月 at 2005-05-24 01:46 x
はじめまして!TBさせて頂きました。
私もこの番組見てかなりショックを受けました…。
確かに、ゾウの匂いがついてしまった子のほうはこの先どうなるのか気になります。後味が悪く、悲しいキモチになりました。
Commented by kyoko_fiddler at 2005-05-24 01:57
ひげさん
ありがとうございます
なんとなくほっとしました。わたしには子供がいないので、自分が子供だったころのことを思い出すしかないのですが(^^;
Commented by kyoko_fiddler at 2005-05-24 02:01
葉月さま
初めまして TBありがとうございます。
後味が悪い、というか、なんか「中途半端に放映すなーっ!」
と思ってしまいました。ニオイがとれたあと、合流できるのか、できないのか、それもわからないままだし、あの一連のシーンの「解説」の解釈が本当に正しいのかということも、いろいろとギモンですし。
あの、オデコにおおきなカサブタのできちゃった子もこの先ハゲになるんじゃないかと心配だし。あの子が雄なら、それでハゲちゃったら、将来他の雄ライオンから攻撃されるかもしれないし とか
なんだか収まりのわるーい番組でしたよね(-ー;
Commented by ひげ at 2005-05-24 11:49 x
お返事ありがとうございました。

こちらのブログを私のブログで取り上げさせていただきましたので、
ご報告いたします。

Commented by kyoko_fiddler at 2005-05-24 13:59
ひげ様
恐縮です。…いつのまにか、ただの猫バカブログになっているんですよね、ここ…(^^;
リンク貼らせていただきました。今後ともどうぞよろしく。
Commented by ひげ at 2005-05-24 19:35 x
ありがとうございます。
うちのブログにもリンク貼らせていただきました。

こちらこそよろしくお願いします。


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