お江戸弥次喜多半日記
写真は有楽町ガード下。「にごり」を前に、張り切っているクララ。
ここ数日の寒さも去ったとはいうものの、桜は愛でようにもほころびが足らないし、歌舞伎の一幕見でもしようか、と銀座で待ち合わせることに。
鳩居堂で虫除けの香「たまむし」を探したいと言うので鳩居堂で待ち合わせ。
ところが、出かける直前に「注文しておいた舞扇が入荷したので浅草に取りに行きたいから、集合浅草じゃ、だめ?」と連絡が入り、そんならレトロに神谷バーでおひるごはんにしようか、と場所を変更。
だいたい、銀座だってよく判らないけれど、浅草なんてもっと判らない。雷門で待ち合わせと言われたって、まぁ浅草に着けば判るだろ、ぐらいな見当で地下鉄に揺られていたら、もう次の駅が浅草、という辺りで「至急」というメールが。
財布忘れたから取りに戻る パスモだったんで途中まで気付かなかった。浅草までだと貴方を待たせてしまいそうだ 銀座にしようか
…まぁ想定の範囲内である。どっちにせよ待つのに変わりないので、どっちでもいいよ 慌てて転ばないように とメールをしたけれど、こちらは地下鉄からメールを送受信しているので時差が生じていたらしく、焦っているクララから、クロスして
連絡がとれないから、とりあえず浅草に向かうね 待たせてすまない
とのメールが入り、そのまま浅草へ向かった。
最近は、どこの観光地でも人力車流行りなようで、雷門前にもずらりと車夫が並んで客引きをしている。
雷門の両脇に、風神・雷神が控えているのは知っていたが裏に弁天様(?)らしき女性と、なにやら優男が控えているのは今回始めて知った。ありゃ、どなたであろう。
彼女は幼児洗礼を受けたクリスチャン(あまり敬虔ではないが)だから、神社仏閣に興味は示すものの、作法を全く知らんようで、浅草寺の境内に入っていっても手水で清めることもせず、大きな火鉢に沢山線香が焚かれているのを見て、「これ、悪いところにつけると治るんでしょー?」と指差しつつその脇をすりぬけて、ついでに賽銭箱もすり抜けて、ずんずん本堂に入ってゆく。折りしもなにやら読経中だったのだけれど、本堂の中に置かれた賽銭箱もすりぬけて、金網にへばりつかんばかりに前まで行き、奥を伺ってから、くるりと振り返り、「あのドラムの音はいったいなんだ?」と言う。確かに 正面には坊さんがひとりいて読経しているだけなのだけれど、木魚その他の鳴り物が柱の陰より聴こえてくるのでそれを指しての発言なのはわかるけれど、ドラムって…。
続けて彼女は言う。「観音様、どれ?」「御簾の向こうじゃないかな」「あの真中のきれの後ろ?」「多分。か若しくは御本尊は別の場所かも。」「なぁんだ つまらん」
すたすたと本堂を後にしてから水場に気付き、手水桶の上にすっくと立った竜王像を見て、
「あ、仁王さまだ」
「…いや、それは多分竜王だと思う」
「あほんとだ、龍が巻きついてる。…手を洗おうか」
「……順序が逆……。」
キミはほんとに日本人か。
結局浅草であっちこっちにひっかかって歩いたために、彼女の見たかった芝翫の静御前は舞い終わってしまったとのことで、銀座までは行ったが歌舞伎は取りやめ、そのまま有楽町のガード下へ。
今回、財布忘れだとか、鍵忘れで実家で締め出しくらって観たかった日本舞踊の舞台を観損ねたとか細々としたドジの数々は枚挙に暇がないらしいが、彼女にしては記録的に無傷な休暇を過ごしている。実は一番心配していた3日間のソウルでは、日々現地の人おすすめの 観光地ではない「健康ランド」に入り浸っていたといい、怪我も病気もしなかったというからほっとした。
まぁ、彼女の場合、無事にジュネーブに着くまで安心はできないんだけど…。
昭和53年の観音像ご示現1350年記念事業として、雷門の風神、雷神の裏側に天竜、金竜の像が安置された。像の制作は平櫛田中(天龍像)・菅原安男両氏とのこと。
弁天さま、つまり女性かと思ったのは金竜像 優男に見えたのは天竜像でした。
by kyoko_fiddler
| 2007-03-23 14:25
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